数年放置していた実家の名義を変更し売却。空き家特例がぎりぎり使えたケース
状況
相談者の実家は札幌にある戸建て。現在は空き家となっている。そこには両親の思い出が詰まっているため、両親亡きあとも数年そのままにして長女が管理していました。相続人は相談者である長女と道外にお住いの次女の二人です。亡き父名義のままであった実家も管理が大変でいつまでも空き家のまま放置はできないため売却のために相続登記をしたいとの希望でした。
提案・実施
空き家特例を使えば売却後の税金がかからないことがわかりました。空き家の3000万控除を実際に使えるのかや具体的な手続きは提携税理士に相続して確認しました。
年末までに売却できれば、税の優遇が受けられると判明し前提としての相続登記を承りました。
札幌にお住いの長女さん名義にして売って分ける方法(換価分割)が手続が簡単とのことで採用しました。
結果
換価分割の遺産分割協議で名義を長女に一本化しました。不動産業者もご紹介して急ぎで売却手続きを進め年内の売却にこぎつけることができました。空き家特例も無事利用できたため税金の負担がなくて大切
な遺産を減らさず受け取ることができました。
ポイント
生まれ育ったご実家を手放すのは、誰にとっても躊躇があるものです。ですが日々の暮らしに流されてしまうと月日はあっという間に経ってしまいます。家は人が住まなくなるとすぐに傷んでしまいますし、場合によっては受けられるはずだった税の特典が受けられないこともあります。
思い出は、そっと胸にしまって大切な遺産を上手に受け取りましょう。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人いとう事務所
代表
伊藤 みゆき
- 保有資格
司法書士 相続アドバイザー(上級) 終活カウンセラー
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・生前贈与
- 経歴
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司法書士法人いとう事務所の代表を勤める。15年以上、札幌のみなさまの相続手続・不動産の相続登記・遺言書作成・相続放棄・生前贈与等に関するお手伝いをさせていただいている。上級相続アドバイザーや終活カウンセラーの資格も取得しており、相続手続に関する適切な順序や、どの専門家へ相談するべきかについて的確にアドバイスしている。