更新日:2024.04.01
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亡き父名義の土地に長男が借入をして建てた建物があるが、遺言書がなかったため弟と遺産分割しなければならなかったケース
状況
母はすでに亡くなっており、この度父が亡くなりました。相続人は相談者である長男と関東地方にお住いの次男のふたりです。長男夫婦は両親が健在の10年以上前から同居して面倒を見ており、亡き父名義の土地に長男が借入をおこして長男名義の建物を建てて住んでいました。父の遺言書はなかったため、自宅の底地を長男名義にするには弟と遺産分割協議をして実印をもらわなければなりません。弟は関東にお住まいで、長男とはあまり親戚づきあいをしていませんでした。
提案・実施
長男が次男と葬儀の席で話した様子では、次男は老後の両親の介護については全く考慮せず遺産は半分づつ分けるのが当然と考えている様子であったとのことでした。当事者同士が直接遺産について話し合うと喧嘩になるのでどうしたらよいかとお悩みでした。お二人がお互いに納得できる方法で遺産分割をするための資料をご相談者と当事務所が協力して準備しました。
本人が言い出しにくい、老親の介護や今後の墓守についても触れた内容の遺産分割協議案を提案し、関連資料とともに弟さんへお送りしました。
結果
親と同居して最後まで面倒を見てくれたことについては、弟さんも感謝していたようで、墓守についても長男が実施していくことに異論はなく、そのすべてを考慮した代償金を弟に支払うことで土地を長男名義にするという内容の遺産分割協議がまとまりました。
ポイント
親名義の土地に子供の一人が家を建てて同居しているケースが多くみられます。遺言書など生前の準備がないと将来土地の名義人である親が亡くなった際、他の兄弟から実印をもらえないと土地の名義を変えることができません。遺言など生前からの準備は重要であることは言うまでもありません。準備がないまま相続が開始した場合も当事者が直接話しあえる状況でない場合は傷が浅いうちにご相談ください。