父には離婚歴があり疎遠な前妻との子供がいるため生前に準備しておいたケース
状況
父名義の土地に同居の長男名義の自宅があるが、父には離婚歴があり前妻との間に会ったこともない腹違いの兄弟がいることが分かっていました。今のところお父様は元気ですが、今後認知症の不安や亡くなったあとの相続時の遺産分割で問題がおこりそうな関係でした。
提案・実施
生前にできる対策として、生前贈与・遺言・家族信託・任意後見契約など様々なメニューがあります。ご相談者のご希望や、お父様の財産内容を聞き取りしてそれぞれの対策のメリット・デメリットを説明したうえで今回は生前贈与で底地の名義をお住まいのご長男に変更することとなりました。かかる費用や準備していただく書類、手続きの流れの詳細についてご説明しました。生前贈与の場合、支払う税金が多額になるケースもありますが、提携税理士に相談して相続時清算課税制度を利用して贈与税の支払いをしなくてもよいこととなりました。
結果
相談者がお住まいの自宅の底地を相談者名義に変更することができ、相続時にもめごとになる前に準備することができました。
相続時清算課税制度を利用するにあたり提携税理士から注意点をお伝えして確実に届け出をすることができました。
ポイント
親名義の土地に子供名義の家をたてているケースもよくみかけます。親が亡くなり、他に相続人がいる場合は土地の名義を建物を所有している子供に変更するには、他の相続人全員の承諾が必要になります。場合によっては代償金を支払うこともあります。生前の準備があれば安心です。
この記事を担当した司法書士
司法書士法人いとう事務所
代表
伊藤 みゆき
- 保有資格
司法書士 相続アドバイザー(上級) 終活カウンセラー
- 専門分野
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相続・遺言・民事信託・生前贈与
- 経歴
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司法書士法人いとう事務所の代表を勤める。15年以上、札幌のみなさまの相続手続・不動産の相続登記・遺言書作成・相続放棄・生前贈与等に関するお手伝いをさせていただいている。上級相続アドバイザーや終活カウンセラーの資格も取得しており、相続手続に関する適切な順序や、どの専門家へ相談するべきかについて的確にアドバイスしている。