更新日:2024.04.01
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亡き父が残してくれた自筆証書遺言があるが、これを使って実家の登記名義を変更するにはどうすればいいのか分からなかった事例
状況
亡くなったのは相談者の父。相続人は相談者である長女とその弟さんの二人。
長女は離婚して、亡き父と同居していたため父は『長女に遺産をすべて渡す』との内容の自筆証書遺言を書いていました。
提案・実施
自筆証書遺言のため、家庭裁判所に検認申し立てをして確認したところ、遺言執行者の記載がない他にも、いくつか要件を満たしておらず無効のためこのまま登記や預金解約には使えないことが分かりました。そのため弟さんとの遺産分割協議(話し合い)により手続きをすすめなければなりませんでした。
ご相談者としては、このまま実家に住み続けたい意向でしたが、一方で弟とは円満に遺産分割したいとのことでした。
遺言書自体は無効でしたが、亡き父の意向は遺言書で分かったため、当事務所が代行して必要な調査をして説明書類をつけ、遺産分割協議書案とともに手紙を弟さんにお送りしました。
結果
姉が両親の介護をすべて担ったことや、遺言の内容で父の姉への感謝の気持ちが分かり、姉の希望どおり実家を相続して弟へ代償金を払う代償分割で話がまとまりました。
ポイント
ご相談者としては、自分にすべて相続させるという遺言書があったものの、形式的に無効であることや、弟とは今後も仲良く付き合っていきたいとの希望でした。
遺言書の内容どおり全部相続する内容の遺産分割協議書にするのではなく、弟さんには代償金を支払って仲良く分けるとの提案にすることで、相続手続き後も親戚づきあいを続けたいご希望がある場合は遺産分割で少し譲歩することも賢い方法です。