更新日:2024.04.01
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20年前に亡くなった叔母名義の不動産の名義変更をしたいが長い年月登記をしないままだったため相続人が何人いるのかさえ分からなかったケース
状況
土地建物の名義人である、ご相談者の叔母様は20年前に亡くなっており物件は空き家状態でした。買ってもらえる相手が見つかり、名義を変更する必要がありましたが叔母様には子供がおらず相続人が現在何名でだれなのか?も全く分からない状態でした。
提案・実施
なにはともあれ戸籍調査をして相続人を確定させることが必要です。相続人で連絡が取れない人(不在者)が出てきた場合はさらに手続きは複雑になります。本件では登記手続きをしないうちに更に相続が発生しており、相続人は全部で27人いることが分かりました。札幌市外や北海道外にも多くの相続人がいることが分かり、手紙で現在の状況を説明して、遺産分割協議に参加してもらうために連絡をとりました。売却物件に関しては、古家がついているため相続登記にかかる費用や解体費などを差し引くと赤字になることを考慮した分割方法を提案しました。
結果
相続人の人数が多かったものの無事全員と連絡がとれ、提案のとおりの遺産分割に了解いただき協議が整い無事売却できることとなりました。
(遺産分割協議書に添付する印鑑証明を取りに行くのに足が悪く難しい方や、コロナ渦で思うように動けない方など様々で全員の書類が整うまで1年以上の月日を要しました。)
ポイント
これまで相続登記に期限はありませんでした。登記をしないまま、さらに相続が発生すると相続人になったことも知らない方々に連絡をとり遺産分割協議に参加してもらうことになります。
寝耳に水と思っている人に事情を説明して実印押印、印鑑証明提出をしてもらうことは思いのほか大変な作業となり費用も数十万単位でかかることも多くあり時間もかかります。
亡くなった方名義のままの不動産は一刻も早く相続登記をしてください。
今後は法改正により相続登記が義務になります。
お困りの方はご相談ください。